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2024.04.10

外部寄生虫

寒い冬が終わり、最近は春を感じる暖かさになってきましたね🌸
そこで今回は、暖かい時期になると出てくる外部寄生虫についてお話していきます。

外部寄生虫とは、皮膚や毛などの体の外に付く寄生虫のことです。
散歩などで外に出たり、草むらに入るわんちゃん・ねこちゃんに多く見られ、場合により飼い主さんが外出した際に服や靴などにくっつくことによって家の中に連れ込むことがあります。

よく見られる寄生虫の種類・特徴・症状
ノミ
大きさ約2〜2.5mm程。
主に腰やお腹に寄生する。毛に隠れているので見つけづらく、見つけることができても動きが早いので見逃してしまうことが多い。
症状:かゆみ、皮膚炎

マダニ
大きさ約3〜8mm程だが血を吸って10〜20mm程に大きくなる。
主に頭・顔・首回りにくっついて寄生するため動くことはない。
症状:かゆみが多い。マダニの数が多いとたくさん血を吸われるため貧血になることがある。またマダニを見つけた時は取ったり引っ張ったりするとダニの頭のみ皮膚に残り、皮膚炎の悪化や感染症などを引き起こすこともあるので見つけたら触ったりせず、病院で処置することを勧める。

ミミヒゼンダニ(ミミダニ)
大きさ約0.5mm程肉眼で見ることはできない。
名前の通り耳に寄生する。
症状:大量の黒い耳垢が出る・激しいかゆみ・におうなど外耳炎と症状が似ている。
長期化するとマラセチア(カビの一種)を引き起こすこともある。トイ・プードルやシーズーなどの耳が垂れている仔や耳の中の毛が多く蒸れやすい仔は要注意。

ニキビダニ(毛包虫)
大きさ約0.3mm程で肉眼で見ることはできない。
人間含む哺乳類に常在しており、普段は皮膚の毛包という毛根を包んでいる組織にいるニキビダニが過剰増殖することにより皮膚炎などの症状を引き起こす。
症状:若齢では、症状は軽く小さな脱毛やフケが出ることがほとんど。成齢では、若齢と同じような症状が全身に出る。重篤化することも少なくはない。
老齢では、老化による免疫機能低下、内分泌疾患の仔が免疫抑制作用のある薬剤の長期使用でも症状が出る原因の一つにもなる。

シラミ
大きさ約1〜2mm程の白い虫。
フケと間違えやすく白毛の仔は見つけづらい。屋外飼育の仔や環境が悪い場所にいる野良猫に多く見られる。
症状:無症状〜酷いかゆみと様々。シラミの数が多いと貧血になることもある。人間への感染は稀だが触ったらよく手を洗うことを勧める。

検査
ノミ、マダニは肉眼で見ることができるのですぐに診断できるが、ミミヒゼンダニ、ニキビダニなどの肉眼で見つけることができない小さな虫や、見間違えやすいシラミは皮膚または毛の一部をセロテープで採取し、顕微鏡で拡大して寄生虫がいるか確認し診断する。

治療
寄生虫に対してシャンプーは効果的でないので、首の辺りにつける滴下型の駆虫薬が有効。また駆虫薬は虫の卵には効果がないため、卵が孵化した頃にも駆虫薬をつけると成虫となった虫は落ちていなくなる。
ミミダニが寄生する耳に関しては、耳の毛を抜いて蒸れないように工夫をすることでより効果的な駆虫・予防、暑くなるこれからの時期に多い外耳炎などの対策にもなる。

またノミやダニが出てくる、つく前に予防として駆虫薬を使用することもお勧めする。

 

とら吉Dr.より🐈
「皮膚のかゆみは外部寄生虫が原因とは限らず、季節性または食物アレルギーなどが原因ということもあるので、かゆがっている・皮膚が赤い・フケが出ている・しきりに舐めるなどの症状があれば早めの受診をお勧めするニャ🐱」

 

Tel.022-769-9939
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