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2022.01.09

腎臓(慢性腎不全)について

      一月も中旬になってきました。雪も積もり寒い日が続いていますが、人だけでなくわんちゃん・ねこちゃんも風邪をひかないよう注意が必要ですね。
      それでは今回は、腎臓(慢性腎不全)についてお話しします。

⚪︎腎臓の場所と働きとは
  腎臓は胃や肝臓よりも後ろにあり、ソラマメ型をした臓器で左右1つずつあります。
  代表的な働きとしては「尿を作る」ことです。血液から尿を作り体の中の老廃物や毒素を尿中に排泄することです。他にも血圧を調節したり、ホルモンを分泌し血液(赤血球)を作るなどの働きを担っている臓器です。

⚪︎腎臓病(慢性腎不全)とは
  腎臓がダメージを受けて十分に機能しなくなる状態で「腎不全」と言います。これが、長期間続くと「慢性腎不全」と診断されます。また高齢になるほど慢性腎不全になるリスクは高くなります。

⚪︎原因と症状とは
  原因は様々あり細菌やウイルスの感染による腎炎、心筋症やショックなどによる腎血流量の低下などです。糸球体が障害を受けることによって腎機能が低下し、おしっこを上手に作れなくなることで体の中に老廃物が蓄積されやすくなります。
  初期の症状はあまり見られず、血液検査ではSDMAという値が高く見られます。病気が進行し最初 に出る症状として多飲多尿があります。腎機能が低下すると尿を濃縮できなくなり薄い尿を大量にするようになります。さらに進行すると元気食欲が低下し、嘔吐・脱水の症状が見られます。加えて血液検査で腎機能の指標となる数値でCRE(クレアチニン)、BUN(尿素窒素)の上昇が見られるようになります。

⚪︎治療・食事とは
  一度障害を受けた腎機能を回復するのは大変難しため残された機能を大切にし病気を悪化させない ための治療を行います。
  病院で行う静脈輸液(静脈に留置を入れ血液中から脱水を改善したり、体内の水分量を増加させて 尿量を増やし老廃物の排泄を促したりする)や病院や自宅でも出来る皮下輸液(肩甲骨のあたりに皮下から輸液し脱水を徐々に改善する)などが代表的な治療になります。 
  食事療法としては尿毒症を引き起こす老廃物を体に溜まりにくくするため、タンパク質・ナトリウム・リン等などを制限する療法食や食事と同様の効果が期待されるサプリメントを与えることがあります。

←皮下輸液に使う道具です
⚪︎まとめ
  慢性腎不全は適切な治療を行なっていても徐々に進行していく病気です。かかりつけの病院での定 期的な受診が大切です。
  


日頃、わんちゃん・ねこちゃんに接している飼い主さんがよく動物のことを観察しておくことが病 気の早期発見・早期治療につながります。

  気になることや不安なことがあれば早めに受診するようにしましょう!

Tel.022-769-9939
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