外部寄生虫
寒い冬が終わり、最近は春を感じる暖かさになってきましたね🌸
そこで今回は、暖かい時期になると出てくる外部寄生虫についてお話していきます。
外部寄生虫とは、皮膚や毛などの体の外に付く寄生虫のことです。
散歩などで外に出たり、草むらに入るわんちゃん・ねこちゃんに多く見られ、場合により飼い主さんが外出した際に服や靴などにくっつくことによって家の中に連れ込むことがあります。
よく見られる寄生虫の種類・特徴・症状
☆ノミ
大きさ約2〜2.5mm程。
主に腰やお腹に寄生する。毛に隠れているので見つけづらく、見つけることができても動きが早いので見逃してしまうことが多い。
症状:かゆみ、皮膚炎
☆マダニ
大きさ約3〜8mm程だが血を吸って10〜20mm程に大きくなる。
主に頭・顔・首回りにくっついて寄生するため動くことはない。
症状:かゆみが多い。マダニの数が多いとたくさん血を吸われるため貧血になることがある。またマダニを見つけた時は取ったり引っ張ったりするとダニの頭のみ皮膚に残り、皮膚炎の悪化や感染症などを引き起こすこともあるので見つけたら触ったりせず、病院で処置することを勧める。
☆ミミヒゼンダニ(ミミダニ)
大きさ約0.5mm程で肉眼で見ることはできない。
名前の通り耳に寄生する。
症状:大量の黒い耳垢が出る・激しいかゆみ・におうなど外耳炎と症状が似ている。
長期化するとマラセチア(カビの一種)を引き起こすこともある。トイ・プードルやシーズーなどの耳が垂れている仔や耳の中の毛が多く蒸れやすい仔は要注意。
☆ニキビダニ(毛包虫)
大きさ約0.3mm程で肉眼で見ることはできない。
人間含む哺乳類に常在しており、普段は皮膚の毛包という毛根を包んでいる組織にいるニキビダニが過剰増殖することにより皮膚炎などの症状を引き起こす。
症状:若齢では、症状は軽く小さな脱毛やフケが出ることがほとんど。成齢では、若齢と同じような症状が全身に出る。重篤化することも少なくはない。
老齢では、老化による免疫機能低下、内分泌疾患の仔が免疫抑制作用のある薬剤の長期使用でも症状が出る原因の一つにもなる。
☆シラミ
大きさ約1〜2mm程の白い虫。
フケと間違えやすく白毛の仔は見つけづらい。屋外飼育の仔や環境が悪い場所にいる野良猫に多く見られる。
症状:無症状〜酷いかゆみと様々。シラミの数が多いと貧血になることもある。人間への感染は稀だが触ったらよく手を洗うことを勧める。
検査
ノミ、マダニは肉眼で見ることができるのですぐに診断できるが、ミミヒゼンダニ、ニキビダニなどの肉眼で見つけることができない小さな虫や、見間違えやすいシラミは皮膚または毛の一部をセロテープで採取し、顕微鏡で拡大して寄生虫がいるか確認し診断する。
治療
寄生虫に対してシャンプーは効果的でないので、首の辺りにつける滴下型の駆虫薬が有効。また駆虫薬は虫の卵には効果がないため、卵が孵化した頃にも駆虫薬をつけると成虫となった虫は落ちていなくなる。
ミミダニが寄生する耳に関しては、耳の毛を抜いて蒸れないように工夫をすることでより効果的な駆虫・予防、暑くなるこれからの時期に多い外耳炎などの対策にもなる。
またノミやダニが出てくる、つく前に予防として駆虫薬を使用することもお勧めする。
とら吉Dr.より🐈
「皮膚のかゆみは外部寄生虫が原因とは限らず、季節性または食物アレルギーなどが原因ということもあるので、かゆがっている・皮膚が赤い・フケが出ている・しきりに舐めるなどの症状があれば早めの受診をお勧めするニャ🐱」
歯みがきガムを与える際の注意点
犬は人よりも歯垢が歯石に変わるスピードが速いため、口の健康を守るためにも毎日歯みがきが必要といわれていますが、「なかなか歯みがきができない」と悩む飼い主さんも多くみられます。
そこで役立つのが歯垢除去や口臭抑制の効果が期待できる歯みがきガムです。ガムだけで口の中の汚れをすべて落とし切れるわけではありませんが、歯ブラシを嫌がる犬には受け入れられやすい手段として有用です。
しかし与え方を間違うと十分な効果が得られず思わぬ事故につながることも。今回は歯みがきガムの必要性から注意点、正しい選び方や与え方をお話しします。
歯みがきガムには様々な種類、サイズ、硬さがあります。そのため愛犬に合ったものを選んで与えないと命に関わる事故や病気を引き起こすおそれがあります。
歯みがきガムは硬い方が歯垢が取れやすいと思われがちですが犬の歯は意外と脆く、骨やひづめ、乾燥したアキレスなど硬いものを噛むと臼歯が割れたり犬歯が欠けてしまうこともあります。また硬いガムだと歯がしっかり食い込まないので歯垢を落とす効果を発揮しにくいという弱点もあります。
その他、丸飲みしたガムによる消化不良も気をつけたい点です。
あまり噛まずに飲み込んだガムは胃液では消化しきれず嘔吐や下痢、場合によっては腸閉塞を引き起こすおそれがあります。しかし、しっかり噛んで飲み込んでいてもその子に合わない原材料のガムだと同じように嘔吐や下痢、アレルギーの症状が出てしまうため注意が必要です。
またガムの中には噛むことで粘度が高くなるものもあるため誤って飲み込んでしまうと喉や食道に貼りつき窒息する危険性があるためガムを購入する際はしっかりと選ぶことが重要です。
どんなガムを与えればよいか分からない時は『VOHC(米国獣医口腔衛生協議会)』認定マークがあるものや獣医師が製作に関わっているものを使ってみるのもいいでしょう。
◎歯みがきガムの効果を高める正しい与え方は…
・1日1本を習慣づける
犬の歯垢は3〜5日で歯石化してしまうため、たまにガムを与えるだけでは効果が得られません。1日1本を目安に毎日与えるようにしましょう。
・奥歯をねらって噛ませる
奥歯は犬がものを食べる時に最も使う歯で、歯石がつきやすいといわれているのが上顎にある奥歯(第4前臼歯)です。ガムを噛ませる際は左右バランスを意識した上で第4前臼歯をねらうようにしっかりと噛ませましょう。
・手に持ちながら与える
ガムを与えっぱなしにしていると早食いをしてしまったり、丸飲みをしてしまうおそれがあります。また歯みがきガムは時間をかけて食べさせることでよりその効果を高めることができるので飼い主さんが最後まで手に持って噛ませるようにしましょう。
(↑このようにあたえっぱなしはいけません。)
☆量の与え過ぎには注意!
歯みがきガムは比較的低カロリーですが、与え過ぎは肥満の原因になるため注意が必要です。与え過ぎてしまった時はフードの量を減らし、カロリーを調節するようにしましょう。
☆子犬に成犬用のガムは与えない!
永久歯に比べ乳歯は脆いため歯が傷ついたり破折をおこしたりするおそれがあります。メーカーによっては子犬用の歯みがきガムも販売されているので月齢に合ったガムを選ぶようにしましょう。
歯みがきガムにはメリットだけでなく注意点もあるためきちんと見極めたうえで愛犬に与えることが重要です。
HABBY BIRTHDAY♡
今日は令音、4歳の誕生日🎂
最近、ネット動画をみて勉強し、令音に「ツイテ」の練習を始めました。
まず正面に立ちます。
おやつを使いお尻の後ろに誘導し、ぐるっと回転させ…
左脇に座るように誘導できたらOK☆
おやつがあれば完璧です✌
今まで気づきませんでしたが、座る角度によって模様がなんとなく♡模様にみえた令音。
やっぱりバレンタイン生まれだからかな?😁
ビビりでよく吠えちゃいますが、令音をみかけたら温かく見守っていただけたらと思います。
こんな令音をこれからもよろしくお願いします☆
散策🐾
いつもリードに繋がれている2匹ですが、一時フリーとなり診察室を散策。
(この上には何があるんだろ…)
熱中していたハイハオは背後のとら吉にビックリ!なぜか警戒。
しっぽを太くして逃げ回っていました。
最後は2匹で退散…
猫の白血病とエイズについて
まだ厳しい寒さが続きますが、体調にお変わりありませんか⛄
今回は猫の白血病とエイズについてお話しします🐱
猫白血病とは・・
猫白血病ウイルスに感染して起こる病気で、発症すると貧血やリンパ腫、免疫不全などの症状が見られます。主に白血病に感染している猫とのケンカによって感染しますが、尿や糞便、食器の共有などによっても感染します。
猫エイズ(猫免疫不全ウイルス感染症)とは・・
猫免疫不全ウイルスに感染して起こる病気で、発症すると免疫不全を引き起こし、通常では感染しないような病原体でも病気になりやすくなります。主にエイズ感染猫とのケンカによって感染しますが、感染している母猫から生まれた子猫も感染していることがあります🦠
猫白血病もエイズも一度感染するとウイルスが体内から完全に排除されることはなく、無症状でもキャリアーとなります。発症すると有効な治療法はなく、ほぼ100%死亡します。
しかし、感染しても全ての猫が発症するわけではなく、発症せずに寿命を全うする猫もいます。
ストレスや身体が弱った時に発症する可能性が高まるため、なるべくストレスのない環境を作ってあげることが大事です。
予防法
感染猫との接触を防ぐこと、室内飼育が一番の予防になります。新しく猫を飼う場合にはウイルス検査を行うまで隔離することが望ましいです。また、当院では猫白血病を予防できる4種混合ワクチンを取り扱っているため、外に出る可能性がある猫にはワクチン接種を推奨しています。
占領
とら吉のクッションを洗濯しようと置いていたら、花音が占領。
いつもは毛布で寝てるから、クッションが羨ましかったのかな?
なかなかここから動いてくれず、リアンも「遊ばないの?」と言っているよう…
しばらくしてようやく遊びに行き、無事クッションを洗濯をすることができました。
冬になると多く見かける疾患 PART2
新春とは名ばかりの厳しい寒さが続いております☃皆様、いかがお過ごしでしょうか😄
今回は前回のお話の続きをさせていただきます。
まずは呼吸器疾患、感染症についてです。
冬になると空気が冷たく乾燥し、鼻や喉の粘膜が弱まって刺激を受けやすくなるため咳やくしゃみなどの呼吸器疾患を出すことがあります。また、ウイルスが活動しやすくなり、わんちゃんやねこちゃんの免疫力が下がりやすくなるため、感染症にかかりやすくなります。
呼吸器の基礎疾患(気管虚脱など)がある子は咳が出やすくなり、わんちゃんはケンネルコフ、ねこちゃんは猫ヘルペスウイルス(FHV)、猫カリシウイルス(FCV)に注意が必要です。
○ケンネルコフ…犬カゼと呼ばれるウイルス感染や細菌感染によって
引き起こされる伝染性気管気管支炎
症状 ・喉に何かつかえているようなしつこい咳
・鼻水
進行すると…
・膿性の鼻水
・目やに
○猫ヘルペスウイルス(FHV)、
猫カリシウイルス(FCV)…猫カゼと呼ばれる上部気道感染症
症状 ・くしゃみ
・鼻水
・涙
・目やに
・口内炎
・発熱
進行すると…
・目の充血
・膿性の鼻水
・鼻づまり
ケンネルコフ、FHV、FCVは子犬、子猫で重症化しやすいので注意が必要です。
対策 ・時々空気の入れ替えをする
・適度に湿度を保つ
・ワクチン接種をすると完全にかからないということではないが、症状を軽減できる
次に皮膚疾患についてです。
冬場のストーブやヒーター、熱湯などによる火傷、またホットカーペットや湯たんぽなどで低温火傷をすることがあります。
また、冬になって乾燥が続くと皮膚の保湿性が損なわれます。さらに室内で暖房を使用するとますます空気が乾燥し、痒みや皮膚炎、湿疹、フケの原因になります。
対策 ・周囲が熱くなる暖房器具には近づけないようサークルなどでガードする
前回と今回の2パートに分けて冬に多い疾患の説明をさせていただきました。飼い主様が対策をすることで軽減、予防できる疾患はたくさんあります。しっかり対策をし、わんちゃん、ねこちゃんと健康に冬を過ごせるようにしましょう☺
本日より診療しております。
あけましておめでとうございます🐉
当院は本日より診療しておりますが、混雑も予想されますのでご理解いただきますようお願いいたします。
本年もどうぞよろしくお願いします。
年末年始は…
病院のお休み中はみんなでお散歩へ行きました。
橋を渡ったり、公園へ行ったり、イルミネーションも見に行きました✨
(散歩待ち…早く行きたくてうずうず…)
(散歩好きの花音🐾)
(橋の下の階段を登っていたけど、疲れて休憩中…)
(初めてイルミネーションも見ました☆)
(公園で草や土の匂いをくんくん…)
(切り株によいしょ)
(令音も切り株に…と持ち上げているところですが、切り株には乗らず抱っこで落ち着いていました。嬉しそう…)
(帰り道、令音は疲れておじいちゃん犬のようにとぼとぼ…花音はすたすた歩いていてまだまだ若い!)
(疲れて座り込み、みんなに心配されている令音…)
明日から当院は通常通り診療いたします。
休み明けのため混雑が予想されますが、ご了承くださいますようお願いいたします。
こんな愛らしいスタッフ犬共々、今年もよろしくお願いいたします🐲